「二次元男子」公式サイト

まるで少女漫画の世界から飛び出してきたかのような端整なルックスと、常識に縛られないジェンダーレスで新しい美的感覚を持つ「二次元男子」同時多発的に現れた新世代のファッションアイコンにフォーカスを当て、彼らの対談を通じてその正体と魅力に迫る、不定期連載企画

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まるで少女漫画の世界から飛び出してきたかのような端整なルックスと、常識に縛られないジェンダーレスで新しい美的感覚を持つ「二次元男子」同時多発的に現れた新世代のファッションアイコンにフォーカスを当て、彼らの対談を通じてその正体と魅力に迫る、不定期連載企画

File #002

武瑠×Usuke Devil 対談(取材・文 / 西廣智一)

──お2人がちゃんと話をするのは今日が初めてだそうですね。

武瑠 そうなんです。ブランドのパーティで見かけたことはあったけど、話すのは初めてで。共通の知り合いも多いんですけど、なかなか会う機会もなかったんです。最初は何で知ったんだっけな……多分ネットのスナップで見てたと思うんだけど、特に印象的だったのが「G.V.G.V.」のスウェットを着てた写真かな。自分が欲しかった服を着てたので、特に記憶に残ってます。あとは細くて足が長くて、すごくスタイルがいいなって思いました。

Usuke Devil 僕は高校生の頃から一方的に知ってました。雑誌の「KERA」とかよく読んでいたので、その印象が強いです。とにかくキレイな方だなと。

武瑠 でも、会うと男っぽいってよく言われるんですけど(笑)。

Usuke Devil あ、確かにそうかもしれない。お会いすると、写真の印象とは違いますよね。

──もともとこういう中性的なファッションに興味はあったんですか?

Usuke Devil たぶんありましたね。意識したのは……高校生のときかな。撮影でメイクをされるじゃないですか。それが習慣になって。そこからファッションもメンズラインの服よりは、どっちかというと「Katie」や「MILK」の服が好きで。そこが客観的に見て中性的って感じるのかもしれないです。

──自分の趣味的にも、こちらのほうがしっくりくる?

Usuke Devil そうですね。こっちのほうが好きだし、自分に似合ってるのかなと思います。

──そもそもこういうファッションに目覚めたきっかけって覚えてますか?

Usuke Devil 僕、双子の姉がいるんですけど、ユニセックスの服を目にする機会も多かったし、女の子の洋服屋さんに行く機会も多くて。それがきっかけかもしれないです。カッコイイものよりカワイイもののが好きで、そこに自分でパンクの要素を入れたりとか、そういうのを着てた記憶はあります。

──そういう意味では、武瑠くんともまた全然タイプが違いますね。

武瑠 自分はどこか毒っ気があるものが好きだから。中性的なものも着ますけど、そんなにカワイイものは着ないので。でも感覚としては好きですね、「Katie」とか「MILK」とか、映画だと「ヴァージン・スーサイズ」とか。

──Usuke Devilくんはそういうどこか毒っ気があるファッションというのは?

Usuke Devil 僕もすごく好きで、憧れてるところがあります。でもそういう服は似合わないんですよ。だけど着てみたいっていう願望はあって。

武瑠 意外と同じようなファッションはしてないんだよね、俺たち。

Usuke Devil そうですね。武瑠さんが着てるようなファッションは僕には似合わなくて。

武瑠 ウソ? なんでも似合いそうだけど。

Usuke Devil いやいや。本当はそれを買って着て満足したいんですけど、本当に似合わないから。

武瑠 どういうのが似合わないの?

Usuke Devil ちょっと男っぽいファッションというか。ドレッシーな服がとにかく似合わなくて。

武瑠 全然そういうイメージないけど。でも自分でそう思うファッションってあるよね。俺も昔、絶対に緑が似合わないと思ってたから着なかったけど、去年ぐらいに着たらしっくりきて(笑)。人から見たら似合ってるように見えるけど、自分の中では似合ってないと思うものってあるんだよね。

Usuke Devil 着てみたはいいけど、途中で「これ、違うな」と思って着替えたくなってしまうときがありますから。

武瑠 でもその気持ちが取れてきたら、どんどんいろんな服にチャレンジできるんじゃない? 絶対に似合うと思うんだけどな。

──武瑠くんはそういう苦手なファッションってありますか?

武瑠 MA-1が苦手かも。ロングのやつはOKなんだけど、ショートのMA-1はちょっとね。あと、パーカーはいいけどスウェットはダメみたいな。逆に一番好きなのはライダースなんですけど。

Usuke Devil 僕もライダースはすごく好きなんですけど、どうしても着れなくて。

武瑠 絶対に似合うと思うけど。そうなんだ。ちょうど今、ライダースとテーラードジャケットが合体したやつを作ってるんですよ。

Usuke Devil えっ、形はどっちなんですか?

武瑠 前はライダースで、腕と背中はテーラード。ちょっと不思議な感じだけど。

Usuke Devil へーっ、面白そう。生地は何なんですか?

武瑠 生地はレザー。だからぱっと見はライダースなんだけど、背中から見るとテーラードっていう。好きなやつを組み合わせてみたんです。

──服を選ぶときのこだわりのポイントってありますか?

武瑠 最近特に自分が好きなものが固まってきて、SuGでも去年からライダースとスカートを合わせることが多くなりましたね。

Usuke Devil 僕、高校生のときから「KERA」とかを読んでいて、武瑠さんをはじめいろんな方から個性的なファッションの影響を受けてきてるんですすけど、特に気を付けていることは「自分に合うか / 合わないか」で。自分に似合うものを知っている人たちって強いと思うんです。例えば無地のTシャツでもその人に合っていればいいわけで。

武瑠 龍寺(今年5月に解散したバンド、ZOROのボーカル)とか好きだよね。すごく共通するものがあると思っていて。

Usuke Devil すごく好きです。龍寺さんと武瑠さんの2人は「KERA」で僕が見てきた人たちで、強い印象のファッションが好きなのは2人からの影響だと思います。

──服を選ぶときに、例えば周りとは違う個性みたいなものは意識しますか?

Usuke Devil 他人と違う格好をしようとか目立とか、そういう意識は全然ないんですけど、自分に似合うものを追求していったらシンプルなものよりはちょっと変わった色だったり形だったりのほうが似合っただけで。結果論ですけど。自分、肩幅がないんですよ。そういった意味でもジャケットとかが似合わないので、MA-1を着たりしてボリュームを付けてるんです。

──Usuke Devilさんが高校の頃って、自分と同じ感性の人は周りにいましたか?

Usuke Devil 好きなファッションが同じ者同士で集まることはあったけど、学校にはあんまりいなかったかな。

武瑠 あの頃はスナップがもっと元気だったから、そういう友達同士で集まりやすかったよね。例えばクラブに行くときはみんなオシャレをしてたのに、最近はクラブでそういう個性的な格好をするみたいな文化が途絶えてるというか。今はインスタ(Instagram)があるから、下手したら家から発信できるし。

──確かに。インスタから有名になる人も増えてますものね。では音楽や映画といった芸術方面がファッション面に影響を与えることはありますか?

Usuke Devil 僕は、例えば街中で見かけた人とか、Instagramで見た人のファッションとか、リアルなところから影響を受けることがほとんどで。だからあんまり映画とかそういう方面からの影響はないですね。

武瑠 最近アート系のデザイナーと話したときに気になったことがあって。昔はいいものにたどり着くのが大変だったと。何がいいのかわからなくて、たくさん買って失敗もした。でも今はインスタという最強の教科書があるから、自分に自信がない人でも「いいね!」の数を見れば「これはカッコイイんだな」って理解できるじゃないですか。

Usuke Devil ああ、確かにそうですね。

武瑠 あと、インスタのカラーフィルターってかなり優秀で、なかなかあんなクオリティの画像って普通じゃ作れないんですよ。中にはインスタで編集した画像に勝てないっていうデザイナーも多いみたいで。インスタのカラーフィルターもかなり研究されていて、手軽だけどすごく高度なものが入ってるから、今の中学生はものすごい英才教育を受けてるってことなんですよ。だってプロのデザイナーが昔できなかったことを、今の中1や中2の子はインスタで簡単にできたりするわけから、10年後はどうなるんだ!とそのデザイナーが言っていて、確かになと思いましたね。

──インスタにしろ、そういうものが日常に溢れている今、若い子の感性はどんどん磨かれているのかもしれないですね。

武瑠 そうだと思います。ところでDevilくんはどういう音楽が好きなの? 俺は最近、阿部真央がめっちゃ好きなんだけど(笑)。

Usuke Devil へーっ!

武瑠 最近よく聴いてるんだよね。でもずっと変わらず好きなのは、SUM 41とか。

Usuke Devil あ、僕もパンクではSUM 41がすごく好きで。でも日本語の曲……阿部真央とか聴いちゃうと、悲しくなっちゃって。だから洋楽ばかり聴いちゃうんです。

武瑠 アホな内容の曲でもダメなの?

Usuke Devil 意味がない歌詞だったらいいんですけど、歌詞が耳に入ってきちゃって、「はあ……」って悲しい記憶がよみがえってきちゃうんです。

──感受性が豊かなのかもしれないですね。

武瑠 難しいね、SuGを薦めていいのかどうか(笑)。でも今度のシングル「teenAge dream」のPVは映画「ヴァージン・スーサイズ」の世界観から影響を受けてるから、気に入ってもらえるかも。

Usuke Devil そうなんですか! それは楽しみ。

──では、仲の良い人から影響を受けることは?

Usuke Devil あるかも。もともと僕がその人に興味があって友達になってるわけだから。興味がない人とはあんまり自分のサークルを築かないから。だからファッションにしろ生き方にしろ、影響はされますね。

武瑠 それはだいぶあるよね、確かに。その人が着てる服とか作ってる音楽に興味があって、それで話して仲良くなるわけだし。でも俺の場合は友達というよりも、年上の人と接して影響を受けることが多いかな。

Usuke Devil 確かに、刺激を受ける側の立場としては、年上の方から受ける影響のほうが多いですね。

武瑠 ただ、後輩もまた違ったカルチャーを持ってるわけで、そこから受ける影響というのも新鮮で。自分の知らない世界を見せてくれるから、そこから受ける刺激というのもあります。

──最後に、Usuke Devilくんの今後の目標を聞かせてください。

Usuke Devil 僕はこれまで服もブランドとのコラボはあるんですけど、武瑠さんみたいに何かを自分から発信していくことがまだできてなくて。具体的にいついつにこうしたいという目標はないんですけど、いずれは自分の世界を形にして、それを外に向けて発信していきたいです。